「ある男映画結末ネタバレ!原作との違いラスト考察!」と題してお届けしてまいります。
芥川賞作家・平野啓一郎さんの人気小説「ある男」が実写映画化されることとなり、話題を集めていますね。
そんな「ある男」の原作のネタバレをご紹介していきます。
また、原作と結末ラストの違いはあるのか、考察してみましたよ。
目次
ある男映画結末ネタバレ!原作との違いラスト考察!
入れ替わった男は何者なのか?その理由は?色々な感情が交錯してページをめくる手が止まらなかった…
そして映画化の顔ぶれがすごい↓#ある男 #平野啓一郎#読了 pic.twitter.com/0jSJ33K1Mz— さかき (@yukibee_05) September 12, 2021
「ある男」は、“愛にとって過去は重要か”がテーマとなっています。
早速、原作のネタバレを見ていきましょう!
原作ネタバレ①
弁護士の城戸章良は、かつての依頼者だった谷口里枝から連絡を受けます。
城戸は、里枝が前夫との離婚調停の際に依頼を受けたことがきっかけとなり知り合いました。
里枝には、前夫との間に二人の息子がいましたが、あるとき、次男が2歳の時に脳腫瘍に冒され亡くなります。
その時の治療を巡って里枝と前夫の意見が分かれ、それが原因で次男が亡くなった後、里枝の方から離婚を申し出ました。
前夫はなかなか離婚に応じず、離婚調停は長引きますが城戸が担当して裁判に勝利し、里枝が親権を得ます。
そんな里枝が城戸に新たな依頼をしてきたのでした。
林業の作業中に事故で亡くなった、現在の夫・大祐の身辺調査についてです。
原作ネタバレ②
里枝が母に代わり、実家の経営する文房具店を切り盛りすることになり、そこに客として現れたのが大祐でした。
大祐は、店に来るたびに絵具とスケッチブックを購入し、趣味で絵を描いています。
やがて2人の距離は近付き、里枝は大祐と再婚することになったのでした。
再婚したふたりの間には女の子も生まれ、家族4人で幸せに暮らしていた最中、大祐は突然亡くなってしまったのです。
大祐は生前、里枝が大祐の実家と関わることのないように念を押していました。
しかし、大祐の事を知らせないわけにもいかず、里枝は大祐の実家へ手紙を書きます。
原作ネタバレ③
大祐の訃報を知った大祐の兄、谷口恭一は急いで里枝らのいる宮崎まで訪ねてきました。
しかし、里枝の家にある大祐の遺影を見て、「写真に写っているのは、自分の弟でない」と言います。
誰かが、「谷口大祐」になりすましていたのでした。
里枝は、以上の経緯を城戸に説明します。
城戸は、里枝の依頼を受け調査を開始します。
そこで、「谷口大祐」は確かに戸籍上存在していることと、「谷口大祐」を名乗っていた男「X」が免許証と保険証も所持していたことを突き止めました。
また、いままで里枝に語っていた「X」の昔の出来事は、本物の「谷口大祐」の過去と一致していることが判明します。
原作ネタバレ④
そこで城戸は本物の「谷口大祐」は家族と縁を切りたくて、今までの自分を捨て全く違う別人とての人生を望んでいたのではないかと考えました。
そして「X」も別の人間として生きようとしていて、本物の「谷口大祐」と「X」、ふたりの意見が合致したのかもしれないと考えます。
やがて城戸は調査を進めていくなかで、戸籍交換を仲介するブローカーの存在を知りました。
城戸は、現在服役中の戸籍ブローカー・小見浦憲男と面会します。
小見浦との話の中で、大祐に関わっていたことをほのめかし、さらに「曽根崎義彦」という人物の存在を知りました。
城戸は、「X」が曽根崎だと考えますが実は今、曽根崎として生きているのは本物の「谷口大祐」だったのです。
原作ネタバレ⑤
そこからは調査に進展は見られず苦戦する城戸でしたが、偶然極刑を執行された小林の描いた絵を目にしました。
その絵は、里枝に見せてもらった「X」の描いた絵とそっくりだったのです。
さらに小林の顔写真は「X」にとてもよく似ていたのでした。
しかし小林はすでに刑を執行されており、すでにこの世にいません。
城戸は小林について調べていくと、小林には一人の息子がおり、離婚後母方についたその息子は「原誠」として暮らしていました。
誠は児童養護施設にいましたが、その後行方不明となっていたのです。
そして誠こそが「X」でした。
原作ネタバレ⑥
誠は、父親の犯した罪のせいで周りからのひどい扱いや、自分と父親との血のつながりに悩みます。
そんな自分と決別するために、誠は1度目は曽根崎と、2度目は谷口大祐と戸籍の交換をしていました。
そして、谷口大祐になった誠は里枝に出会ったのです。
「X」の正体と、本物の大祐が曽根崎と名乗って生活していることが分かった城戸は、本物の大祐の恋人・後藤美涼と一緒に大祐に会いにいきます。
大祐は、今の現状に満足はしていないものの、実家に戻るつもりはないと断言しました。
城戸は一連の調査を、里枝に報告します。
ある男映画結末ネタバレ!原作との違いラスト考察!
「ある男」文庫本が本日という事で早速本屋さん店頭に並んでるのじっくり確認してから、1冊購入しました✨
映画化決定の帯が眩しい✨#ある男 pic.twitter.com/bwZNY1vLFW— シラトリユリ (@shiratorihana) September 1, 2021
「ある男」の原作の結末と映画の結末に違いがあるのでしょうか。
原作の結末のネタバレと映画の結末を予想してみましたよ。
結末考察
里枝は、夫だった「X」の境遇に同情します。
里枝は“愛に過去は必要なのか”ということを自分に問いましたが答えはでませんでした。
しかし、ふたりは愛し合って結婚し、娘を授かって幸せに暮らしていたことだけは事実だったと自信をもって言えるのです。
そして、里枝だけでなく、里枝の子供までもが「X」を理解します。
結末では、タイトルの「ある男」が幸せな人生を送れたのかが描かれるかもしれません。
普通に考えると、「ある男」とは、大祐のフリをしていた「X」つまり原誠ですよね。
しかし、親・兄弟との関係に悩み過去を捨てた本物の大祐も「ある男」だと言えます。
そして、それぞれの「ある男」の行く末に焦点があたるのではないでしょうか。
「X」は、罪を犯した父親を持ち、肩身の狭い人生を歩んできましたが普通の人生を送るために懸命に生きました。
そしてそのために戸籍を変えて、最終的に里枝と結婚し幸せな家庭を築き、亡くなって事実が露呈しても、残された家族から理解されました。
一方、本物の「谷口大祐」は、戸籍を変えた後もあまり順調な人生とは言えませんでした。
過去はどうあれ、人間の本質はその人の持っている人間性にあるとの結論が出るのではないでしょうか。
原作との違いは?
原作は、城戸の視点で物語が進んでいきます。
しかし映画では、物語のテーマでもある“愛にとって過去は重要か”がそれぞれの“ある男”目線で物語が進んでいくのではないでしょうか。
結末は原作と同じで、悲劇的でもなく単純なハッピーエンドというわけでもない、どことなく優しさに包まれたような終わり方になるかもしれません。
まとめ
「ある男映画結末ネタバレ!原作との違いラスト考察!」と題してお届けしてまいりました。
映画「ある男」の原作ネタバレをラストがどうなるかをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
また、原作と映画の結末の違いも考察してみましたよ。
原作も、映画も“愛にとって過去は重要か”がテーマであることは変わらないと考察しました。
そして過去も大事ですが、今現在がどう過ごせているかが一番重要ではないでしょうか。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
情報が入り次第、追記していきます!