2022年9月9日に上映される映画「百花」には同名の小説があるのをご存知ですか?
映画「百花」の原作は川村元気さんの小説です。
そして川村元気さんの自著である小説を自ら監督した作品が映画「百花」ですよ。
川村元気さんは小説「百花」の中で、レコード会社に勤務する38歳の主人公・葛西泉(菅田将暉さん)と、その母・百合子(原田美枝子さん)との別れを描いています。
主人公の母親が”認知症”を患い、徐々に記憶を失っていく姿をリアルに描いたストーリーは実話なのでしょうか?
映画「百花」の主人公や母親のモデルは誰なのか、実在の人物なのか気になりますよね。
「百花映画は実話?モデル誰で実在人物か徹底調査!」と題して徹底調査していきます!
目次
百花映画は実話?モデル誰で実在人物か徹底調査!
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— ユキエ (@yukiemcat) December 2, 2021
映画「百花」の原作は、川村元気さんの同名小説「百花」です。
川村元気さんは小説「百花」の中で、レコード会社に勤務する38歳の主人公・葛西泉とその母・百合子との別れを描いていますよ。
主人公は、妊娠中の妻の香織と共に仕事で日々を忙しく過ごしていました。
そして、大晦日に一人暮らしの母の元に久々に訪れた主人公の泉は、母の異変に気がついたのでした。
夜一人でブランコに乗る母は、手に何も持っていないにも関わらず「買い物の途中」と言うのです。
しかも、自宅の冷蔵庫は賞味期限切れの食材や食べ残しで溢れていることがわかりした。
やがて、主人公は母がお店でお金を払わずに出てきてしまった事で警察に呼ばれ、母を病院に連れて行くと”認知症”の診断を受けます。
母は主人公が会わない期間もずっと一人で”認知症の疑いがある”ということ悩んでいたと判明しました。
母との切ない思い出と葛藤する最中、主人公は自分が父親になれるのか不安な気持ちでいっぱいでした。
その後、主人公には子供が生まれ、母は帰らぬ人となります。
映画「百花」の原作となる同名小説は主人公と母、そして新しい命の誕生を描いた”私小説”のような物語となっていますよ。
実話?
映画「百花」の物語は実話なのでしょうか?
認知症を患う母や、母が徐々に記憶を失っていく描写などがとても丁寧に描かれているので実話なのではないかと思いますよね。
ちなみに、原作者の川村元気さんはこれまでも多くの大ヒット小説を手がけ、映画化されています。
映画化された主な作品は「世界から猫が消えたなら」(監督:永井聡さん)や「億男」(監督:大友啓史さん)などです。
しかし、映画プロデューサーでもある川村元気さんが自分の小説作品を監督した事は今までありませんでした。
今回は初めて自らの著書を自分自身が監督して映画化するとあって、原作者の川村元気さんの並々ならぬ思いも感じます。
映画「百花」にはモデルがいるのかについて調査してみたいと思います!
百花映画は実話?モデル誰で実在人物か徹底調査!
川村元気「百花」(文春文庫)。両親はまだ元気だけど、そろそろこういうことになってもおかしくない年ではある。そうなった場合、僕はどう行動しどう感じるのであろうか?できることなら避けたい、あまり考えたくないテーマの小説。自分にこれからありうる事を考えながら読んだ。 pic.twitter.com/ZJSYfEv4XY
— 正太郎の趣味の読書アカウント (@shotaro_books) December 19, 2021
映画「百花」のモデルは誰なのか、実在の人物なのかについて徹底調査します!
早速見ていきましょう。
モデルは誰?
本日紹介する本は「百花(川村元気/文藝春秋)」です。大晦日、実家に帰ると母がいなかった。認知症と診断された母が記憶を手放してゆくにつれ、息子の中では母との様々な思い出が浮かび上がる。あたたかな思い出も、封印した過去も・・。ゆっくりと時間をかけて読んで欲しい一冊です。 pic.twitter.com/joJobE5pt9
— 八戸市 木村書店@サイン本通販あります🌸 (@kimurasyotenn1) May 25, 2019
映画「百花」の原作者で、自ら映画の監督をした川村元気さんのインタビューにその答えがありましたのでご紹介します。
原作の小説「百花」は私小説の要素が強い作品とのことですよ。
そして、川村元気さんの祖母が”認知症”になった事が、この小説を書くきっかけになったと語っています。
つまり、映画「百花」の主人公の母のモデルは、川村元気さんの『祖母』であることが分かりました。
川村元気さんが、久しぶりに実家に帰り祖母に会ったときに、祖母から「あなたは誰?」と聞かれた事にとてもショックを受けたとコメントされていました。
川村元気さんは映画「君の名は。」の企画とプロデュースもされているので、映画の中で描かれる「人を忘れてしまう」という事の意味を頭では理解していました。
しかし、実際に親しい祖母が”自分のことを忘れてしまう”という現実を目の当たりにして、衝撃を受けると共に、人の”記憶”にとても興味が湧いてきたのでした。
そして、しばらく祖母との対話を通じて川村元気さんはある事に気がつきます。
少しずつ記憶を失っていく祖母と会話している川村元気さん本人もまた、曖昧な記憶を改ざんしている事実があったのです。
映画にも出てくる主人公と母・百合子の昔やった釣りの話のやりとりなどは、まさに実体験から生まれたシーンだと言えますよね。
実在人物?
映画「百花」に出てくる登場人物は実在するのでしょうか?
原作者の川村元気さんは、プライベート要素が多い”私小説”のような作品であるとはコメントされています。
そして、小説を書くきっかけとなったのが実の祖母の”認知症”である事はわかっています。
しかし、主人公やそれ以外の登場人物たちは実在する人なのでしょうか。
原作者の川村元気さんが、あくまでも”認知症”を描く為の物語に作った”架空のキャラクター”ではないかと思います。
主人公や妻がレコード会社に勤務している描写など、エンタメ業界に身を置いている設定ですよね。
川村元気さん自身も、映画の企画やプロデュースの仕事、そして小説家などエンタメ業界で活躍されています。
自分の業界に近い環境の職業を主人公にする事で、より主人公の生活をリアルに描写出来ると考えたのかもしれません。
ですから、映画「百花」の登場人物は自分と近いしい存在ではあるけれど、実在人物ではないキャラクターだと考察します。
まとめ
映画「百花」の同名タイトルの小説が実話なのか、モデルが誰なのかなど徹底調査してみました!
リサーチの結果、映画「百花」に出てくる主人公の母のモデルは、原作の小説を描いた川村元気さんの祖母にまつわる実体験から書かれたものであると分かりました。
また、原作者の川村元気さんにとって理解できる近しい存在ではあるけれど、実在人物はいない架空のキャラクターではないかと考察しましたよ。
誰でもいつかは老いて亡くなっていくものですが、認知症というのはまだ本人が健在のうちから記憶を失ってしまいます。
人間の記憶という物はその人の人生と、その周りにいる人の”人生そのもの”ですよね。
認知症の症状は本人の意思とは関係ないのですが、やはり関わっている周りの人たちはとても切ない思いをします。
川村元気さんも祖母と過ごした日々の切なさが心にずっと残っているではないかと想像できますよね。
小説家として、その切ない思いを物語として綴ることで、主人公のように自分の中で”生きる意味”や”人の記憶”の問題を解決したかったのではないでしょうか。
以上、「百花映画は実話?モデル誰で実在人物か徹底調査!」と題してお届けしました。